真空成形とは、シート状または板状のプラスチック材料(熱可塑性樹脂)を加熱し軟化した物と型を密着させ、型と材料の間の空気を真空吸引し型の形状に成形する加工法です。
また、さらに圧縮空気をかけ加圧し、より強く型と密着させる成形法が圧空成形です。
射出成形やブロー成形などの型よりも構造が簡単な為、型の製作費が安く短時間で出来ます。(射出成型に比べると1/6~1/10程度違います。製品サイズが大きければ更にメリットが出ます。)また、部分的な形状変更、修正も他の成形法よりも安易です。
シートから成形する真空成形は、他の成形法ではむずかしい薄い肉厚の製品が作れます。肉厚調整はシート材料の厚さを変える事で行いますので、型の修正は通常必要ありません。(製品の厚みむらは形状により多くなる場合もあります)
射出成形やブロー成形などの原料からの加工と違い、シート材料を変えるだけで変更できます。予めシート材料は用意しておく必要はありますが、1ショット毎に違う材質、色の成形も可能です。(材料の収縮率の違いにより寸法誤差等があります)
強く成形型に密着させる事により、細部まで精巧な成形品を製作することができます。また、型に接触する面を表面にすることによって、射出成形と同等な精度の高い成形が可能です。
多品種小ロット向けとされる事が多いですが、弊社は最新の高速連続真空圧空成形機を導入しており、精度の高い成形品の大ロット生産にも対応しております。